2026年5月28日放送のテレビ朝日『林修の今知りたいでしょ!』では、「なぜ人は太るのか…500人に徹底調査!体重のギモン9全部答えますSP」と題した2時間スペシャルが放送されました。
「野菜から食べれば太らない」「食事は2食にしたほうがいい」など、世間でよく耳にするダイエット情報について、糖尿病・肥満症の専門医や整形外科の専門家など複数の先生方がエビデンスをもとに丁寧に解説する内容でした。
なかでも視聴者の関心を集めたのが、「ぽっこりお腹を凹ませるストレッチ」や「カーボラスト」「NEAT」といったキーワード。
「知っているようで実はよくわかっていなかった」という方も多かったのではないでしょうか。
今回はその放送内容を詳しくまとめました。
林修の今知りたいでしょ「体重のギモン9全部答えますSP」の内容とは
今回の放送は、500人の一般視聴者へのアンケートで特に多かった体重に関する9つの疑問をテーマに構成されていました。
林修先生がMCを務め、バカリズムや伊沢拓司さんらが専門家の解説に驚きながら反応するスタジオの様子も話題を呼んでいました。
番組では以下の9つのギモンが取り上げられたとのことです。
1. 野菜から食べると太らないって本当?
2. 1日2食と3食、どっちが太りにくい?
3. 太りやすい人と太りにくい人の違いは?
4. お腹が空いていないのについ食べてしまうのはなぜ?
5. 甘いものへの欲求をどうやって抑える?
6. ぽっこりお腹はどうすれば凹む?
7. フェイスラインをすっきりさせる方法は?
8. 体重は減ったのに体脂肪が増えるのはなぜ?
9. ラクして太りにくい体になる方法は?
専門家として登場したのは、糖尿病・肥満症を専門とする国際医療福祉大学の小田原先生、肥満と脳の関係を研究する加藤先生、そして整形外科学を専門とする北里大学大学院の高平尚伸先生などです。
ギモン①:野菜から食べると太らないって本当?「ベジファースト」の真実
「ベジファースト(野菜を先に食べる)」は、一般的によく知られているダイエット法のひとつです。
ただ番組では、これは「半分正解」にすぎないと紹介されていました。
野菜に限らず、肉や魚などのおかずを先に食べても同様に血糖値の上昇を抑える効果があるとのこと。
重要なのは「何を先に食べるか」よりも、「炭水化物を最後に食べること=カーボラスト」だという点が強調されていました。
糖質が体内に入ると血糖値が上昇し、インスリンが分泌されて余分な糖が脂肪へと変換されます。
炭水化物を食事の最後に回すことで、この血糖値の急上昇を抑えられ、脂肪の蓄積を防ぎやすくなるという仕組みです。
ギモン②:1日2食と3食、太りにくいのはどっち?
「1日2食に減らしたほうが痩せる」と考えている方も多いかもしれません。
しかし番組では、総摂取カロリーが同じ場合、1日3食のほうが太りにくいという結果が紹介されていました。
1日2食にすると1回の食事量が増えるため、血糖値が140mg/dLを超える時間が約1時間50分に達することもあるといいます。
一方で3食に分けると、その時間は30分程度に抑えられるとのこと。
血糖値が高い状態が続くほど糖が脂肪に変換されやすくなるため、食事回数を減らすことは必ずしも痩せることにつながらないと説明されていました。
ギモン③:太りやすい人と太りにくい人の違いは腸内細菌にあり
「食べても太らない人」と「少し食べただけで太る人」の違いについて、腸内細菌の種類と量が関係していると紹介されていました。
注目されたのが「やせ菌」、なかでも日本人特有の「ブラウティア菌」です。
2022年に医薬基盤・健康・栄養研究所の國澤先生が発見したとされるこの菌は、腸内で脂肪を分解・燃焼する物質を生成することがわかってきています。
ブラウティア菌の保有率が6%以上になると肥満リスクが下がるという研究結果もあるとのことでした。
ブラウティア菌を増やすうえで効果的とされるのが、β-グルカンを含む大麦・もち麦、きのこ類、海藻類の積極的な摂取です。
ギモン④:お腹が空いていないのに食べてしまうのは「肥満脳」が原因
空腹でもないのに食べ物に手が伸びてしまうのは、意志が弱いせいではなく「脳の働き」によるものだと説明されていました。
食欲を抑制する前頭葉の機能が低下すると、食欲のブレーキが効かなくなるのだといいます。
特に睡眠不足が前頭葉の働きを弱めることが問題だと紹介されており、睡眠中に脳の老廃物が十分に洗い流されないと、食欲コントロールが難しくなるという仕組みが解説されていました。
ギモン⑤:甘いものへの欲求は「120秒待つ」で乗り越えられる
甘いものが食べたいという衝動も、前頭葉の機能低下と深く関係しているとのこと。
番組では、その欲求のピークは短時間で過ぎ去るとも紹介されており、「120秒(2分間)待つ」ことが衝動を乗り越えるための一つの方法として提案されていました。
すぐに行動しないで少し時間を置くだけで、意外とその衝動が落ち着くことがあるということです。
ぽっこりお腹改善ストレッチ・カーボラスト・NEATを詳しく解説
ぽっこりお腹改善ストレッチのやり方|1日2回で骨盤の歪みを整える
「お腹の脂肪を燃焼すれば下腹がへこむ」と思いがちですが、番組では違う視点が紹介されていました。
ぽっこりお腹の原因の多くは、脂肪だけでなく「反り腰・骨盤前傾」にあるというのです。
骨盤が前に傾いた状態(骨盤前傾)になると、お腹が前方に押し出されてぽっこり見えやすくなります。
また内臓の位置も下がりやすくなるため、見た目のふくらみにつながると考えられています。
番組では整形外科学の専門家・高平尚伸先生が、この骨盤前傾を改善するための「ぽっこりお腹改善ストレッチ」として3種類の動きを紹介していました。
1日2回の実践が推奨されており、実際に試した方の下腹部が約2cm細くなったという検証結果も紹介されていました。
【バルーンストレッチ】
1. 仰向けに寝て、両ひざを立てる
2. 鼻から息を吸いながらお腹を膨らませる
3. 口からゆっくり息を吐きながらお腹をへこませる
4. この動作を20秒間キープ×2セット繰り返す
横隔膜と骨盤底筋を同時に使うことで、内臓の位置を整える効果が期待できるとされていました。
【ドローイン】
1. 仰向けに寝て、両ひざを立てる
2. お腹を限界までへこませて10秒間キープする
3. 2セット繰り返す
腹横筋を意識的に使うトレーニングで、体幹の安定にもつながるとのことです。
【エビ反りストレッチ】
1. うつ伏せになり、両手を肩の横に置く
2. 両手で床を押しながら上半身を反らせる
3. その状態で10秒間キープ×2セット行う
骨盤前傾の改善に直接アプローチする動きで、腸腰筋や腸骨筋のストレッチにも効果があると考えられています。
カーボラストとは?食べる順番を変えるだけで脂肪のつき方が変わる理由
「カーボラスト」とは、炭水化物(カーボハイドレート)を食事の最後に食べる食べ方のことです。
ベジファーストが一時期広く知られましたが、番組では「より重要なのはカーボラスト」と専門医が解説していました。
炭水化物(白米・パン・麺類など)は消化が速く、食べ始めてすぐに血糖値を急上昇させます。
そのためサラダ・汁物・おかず(肉や魚)を先に食べてから炭水化物を最後に回すことで、食物繊維やたんぱく質の働きによって血糖値の上昇がゆるやかになるとされています。
特別な食材を用意する必要はなく、食べる順番を意識するだけで始められる点が、カーボラストのメリットといえそうです。
NEATとは?日常動作で消費カロリーを増やすラクな習慣
「激しい運動をしないと痩せられない」というイメージを覆すのが「NEAT(ニート)」という概念です。
NEATとはNon-Exercise Activity Thermogenesis(非運動性熱産生)の略で、運動以外の日常的な動作によって消費されるエネルギーのことを指します。
番組では芸人のやしろ優さんがNEATを日常生活で実践する検証企画が紹介されており、特別なトレーニングなしでも消費カロリーを増やせることが示されていました。
NEATを増やすための具体的な行動として、以下のような例が紹介されていました。
1. よく使う物を遠い場所に置いて移動回数を増やす
2. 立ったまま家事をこなす時間を意識的に長くする
3. エレベーターやエスカレーターより階段を選ぶ
4. 座るときは背もたれに体を預けず、体幹を意識して座る
どれも生活のなかでちょっとした工夫を加えるだけで実践できる内容ばかりです。
継続しやすいことがNEATの最大の特徴ともいえるでしょう。
フェイスラインをすっきりさせる「胸鎖乳突筋ストレッチ」とは
番組ではぽっこりお腹だけでなく、フェイスライン・二重あごの改善についても取り上げられていました。
紹介されたのは、耳の後ろから鎖骨にかけて走る「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」という筋肉へのアプローチです。
この筋肉が凝り固まったり弱くなったりすると、フェイスラインのたるみにつながる可能性があるとされており、ほぐすことでフェイスラインの印象が変わることが期待できるとのことでした。
番組内容の信頼性を補足する研究・情報
やせ菌(ブラウティア菌)については、医薬基盤・健康・栄養研究所の國澤純先生らの研究が広く注目されています。
ブラウティア菌が腸内で短鎖脂肪酸の一種であるコハク酸を生成し、脂肪の代謝や免疫系に影響を与えることが明らかになってきています。
大麦に豊富に含まれるβ-グルカンとブラウティア菌の増加の関連性についても複数の研究が報告されています。
出典:医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBIOHN)公式サイト
またNEATについては、米国メイヨークリニックのジェームズ・レビン博士が提唱した概念として知られており、座りがちな生活習慣が肥満リスクを高めることを示す研究が複数発表されています。
日常の活動量を増やすことが体重管理において重要である点は、現在の運動科学の分野でも広く支持されている考え方です。
まとめ:林修の今知りたいでしょ「体重のギモン9」の要点整理
今回の放送を通じて、日常のなかで「なんとなく正しいと思っていた」ダイエット情報が、専門的な視点から見るとひと工夫必要だということが改めてわかりました。
番組で紹介されていた重要なポイントをまとめると次のとおりです。
野菜だけでなくおかずを先に食べ、炭水化物は最後(カーボラスト)にすることが血糖値の急上昇を防ぐうえで有効です。
食事回数は2食より3食のほうが、血糖値の変動が小さく太りにくい傾向があります。
腸内細菌、特にブラウティア菌を増やすためには大麦・もち麦・きのこ・海藻が効果的とされています。
食べすぎてしまうのは意志の問題ではなく、睡眠不足による前頭葉の機能低下が影響しており、良質な睡眠の確保が重要です。
甘いものへの衝動は「120秒待つ」ことでピークを乗り越えやすくなります。
ぽっこりお腹には脂肪だけでなく骨盤前傾が関係しており、バルーンストレッチ・ドローイン・エビ反りの3つを1日2回実践することが改善につながる可能性があります。
激しい運動をしなくても、NEATを意識した生活習慣の積み重ねで消費カロリーを増やすことができます。
「なんとなくやっていたこと」を見直すきっかけになる情報が多く、すぐに試せる内容ばかりでした。
ぜひ日々の食事や生活習慣に少しずつ取り入れてみてください。

